[2/4]幼馴染「いっしょにいようよ」

107: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/23(月) 22:58:15.49 ID:ncDSdEPwo

「どうして?」

「当たり前だけど、現実っていうのはミステリー小説じゃない。関係者として登場してる人以外が犯人になりえないってわけじゃない。
超能力だってあるようだし、まあ、幽霊がいたっておかしくない。なのに、近いところに答えを求めすぎてる。
ミステリーなら破り捨てたくなるような展開だって、絶対にありえないわけじゃない。隠し扉があるとかね。
カニッツァの三角形は、三角形じゃない。そう見えるということと、そうだということは、別なんだよ」

「……」

「犯人は証拠をばらまいたりしないし、矛盾した証言を必ずしてくれるわけじゃない。
それに、探偵役がわざわざ犯人を追及してくれたりもしない。なにせ観客がいないから、劇を盛り上げる理由もない。
解きやすいように気を使ってくれたりもしない。現実っていうのは、アンフェアだし、不合理なんだ」

もちろん知ってるだろうけどね、とサキ先輩は笑う。

「内海の手伝いは終わって、依頼者は悩みが解けてすっきり、図書委員の子も手助けができて、めでたしめでたし。
……それで、この話は終わりだよ。くちばしを挟む隙間なんてどこにもない。屋上には、ただ吸い殻が落ちていただけなんだ」

俺は黙りこむ。
めでたし、めでたし。それで終われたらどんなにいいだろう。
幸せになると同時に終わってくれる物語。それは、どれほどの救いだろう。

「でも、内海はそんなのどうでもいいんでしょ? 内海が気になってるのは、きっとそこじゃなくて……」

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