2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/29(水) 00:51:04.94 ID:NKRHgRbbO
女「……ごめんね。君とは付き合えないよ」
それだけ言うと、彼女は暗闇の中へ消えてしまった。
ああ、やっぱり……。
僕「これで、明日から彼女とは話もできない、か」
僕「……」
一人ただボーッと、残された僕は、さっき彼女に表れた変化……それを思い返していた。
両手を前の方で合わせて座り、僕の言葉に反応するように、少しだけ体を震わせた彼女……。
何かを呟いていたように思うけれど、僕の耳には彼女のごめん、という言葉しか残っていない。
6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/29(水) 00:58:12.34 ID:NKRHgRbbO
……。
僕と彼女が出会ったのは、僕が大学三年生の時の事だ。
四月の入学式や、五月の慌ただしい連休が終わって……大学全体が少し落ち着いたようになったある日。
いつものように、学生食堂でお昼ご飯を買おうとしてた。
その時の僕には、彼女を見過ごして会わずにいる事もできたのに……。
それでも彼女と会ったのは、けっして恋愛感情から来る行動ではなかった。
それだけは、今もはっきりと覚えている。
最初の頃は……彼女の事など、全く頭にはなかったんだ。